pillow select/枕選び




ご来店される方の大半が枕でお悩みなようなので今日は少し枕についてお話しましょう。

枕は頭をのせるものと思いがちですが、正しくは、敷布団と頭部のくぼみ(頭の曲線)に出来てしまう隙間を埋めて、頭部を支える役割を果たしています。

睡眠中は筋肉が弛緩するため、合っていない枕を使っていると、知らず知らずのうちに不自然な体勢となって、骨や筋肉に負担がかかり、肩こりや呼吸がしにくいといったこと、さらには首にシワが出来る、いびきが増えるといったことも起こります。


自分に合う枕は、首の部分の曲線を自然な形で埋めて、まっすぐ立った状態と同じ姿勢になるように選びます。

横向きでなければ眠れないという人も、枕が合っていないことが原因のケースもあり、枕を変えることで仰向けで眠れるようになることもあります。


枕選びのコツは大きく4つのポイントを選ぶと良いでしょう。




●高さ

あごが上がってしまってもダメ、あごが下がりすぎてもダメ、朝起きたときに枕が頭から外れているという方も枕が合っていない可能性大です。
タオル1枚を枕の上に敷くだけでも寝心地が変わると言われているので高さの調整が利くものを選ぶと良いでしょう。


●サイズ

ある程度の大きさがあるものの方が、平均して20回ほどの睡眠中の寝返りに対しても枕から頭が落ちる心配がありません。左右の寝返りをうっても頭が落ちないサイズ選びがポイントです。


●構造

寝返りのたびに枕の形が変形して偏るような、ただの1袋状の枕は昔の主流でしたが、ここ最近は頭部、頸部、両サイドというように、それぞれの部位ごとにマチがついて高さも中身の素材も異なる構造のものが出てきています。
後頭部の丸みが強い人は枕中央を少し低く、丸みが弱い人は低くなりすぎないように選びます。
横向き寝が多い人は、横向き時に肩幅の分が敷布団から高くなるため、頭が少し下がって首に負担が掛かって肩が痛くなることもあります。そういった方は両サイドが少し高くなっている構造の枕を選ぶとよいでしょう。


●感触

枕に使われる中身の素材はたくさんあります。どれが良い悪いは別段ありませんが、自分の好きな感触を選ぶことが一番。
試しに頭にあててみて、頭が沈みすぎて寝返りがうちにくくないか、長時間のせても痛くならないか、中身の素材の音が気にならないか、夏場は蒸れるようなことはないかといったことに注意して選ぶとよいでしょう。
洗濯方法などもチェックすることも忘れずに。





この4つに注意すると自分に合う枕がわかってきます。
ただし、枕で全てが解決するわけではなく、敷布団との関係性によってまた肩の落ち方、頭の位置が変わります。
枕だけ良いものを選んでも敷布団との相性が悪ければ意味がありませんので、実際に寝て全体を試すことが肝心です。